今日は「初心者でも安心して履けるベストオブパンツ5000」というテーマでお届けします。
「パンツが決まらないと、どんなトップスを合わせても全然おしゃれに見えない」
「どんなパンツを買えばいいのかわからない」
という悩み、ありますよね。そんな方のために、初心者の方でも安心して選べて、中級者・上級者の方にもおすすめできる、汎用性抜群なパンツを4本厳選しました!
この4本があれば、どんなコーディネートにも対応可能。シルエットの美しさ、取り扱いやすさ、そしてコスパの良さを基準に選びましたので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
【1本目】ユニクロ「パラシュートカーゴショーツ」(2,990円)
まずは夏に向けたショートパンツからご紹介します。今回、ショートパンツのマストバイとして選んだのは、ユニクロUラインの「パラシュートカーゴショーツ」です。このパンツ、僕が断言しますが、ここ数年でユニクロのみならず、ファストファッション全体の中で最高のショートパンツです。
僕はこのショートパンツを東南アジアのタイに持って行きました。タイは灼熱の気候で、毎日汗をかきますし、地面に座ったり、ビーチで砂にまみれたり、海風にさらされたりと、服にとってはかなりハードな環境。それでも、このパンツは全く問題ありませんでした。耐久性が非常に高く、シワになりにくい。そして、何よりもシルエットが美しい!収納性も優れているので、文句なしの一品です。
カーゴポケットの特徴
このパンツの一番の特徴は、カーゴポケットのデザインにあります。一般的なカーゴショーツはポケットのマチが大きく、膨らんでしまうことで子供っぽい印象を与えがちです。しかし、このパンツはマチが小さく、ポケットがあまり膨らまない設計になっています。そのため、大人っぽく上品な印象を保つことができます。
さらに、ポケットの内部にもう一つ収納スペースがあるのもポイントです。ここにスマホや財布を入れると、パンツ全体が程よく膨らみ、スタイリッシュなシルエットを作り出してくれます。カーゴポケットだけが膨らむのではなく、パンツ全体が立体的になることで、子供っぽさを抑えることができるのです。
素材感とデザイン
素材はマットな光沢感があり、安っぽい印象はありません。ステッチやスナップボタンも全て同色で統一されており、非常にミニマルなデザインです。この統一感が、大人っぽさを引き立てています。
また、裾幅が広めに設計されているため、足を細く見せる効果があります。これは「ルーズソックス」の原理と同じで、ボリュームのある裾幅と足の対比によって、脚全体をスッキリと見せることができるのです。
日本人の体型に合ったデザイン
欧米人に比べて、日本人は足が太めで、体型がずんぐりして見えがちです。そんな日本人の体型を補正し、欧米人のようなスタイリッシュなシルエットに見せてくれるのが、このパンツの魅力です。ボリュームのあるシルエットで足を細く見せる効果は絶大です。
リーバイスの517ブーツカット
2つ目いきましょう。デニムです。リーバイスの517ブーツカット、価格は1万4,000円です。最近、517はさまざまなセレクトショップがリーバイスに別注をかけて製作しているようですね。今回のものは確かフクストアの別注だったと思います。ただ正直、517ならどこの別注品でも大差ないと思っています。セレクトショップの別注では、「色を綺麗に仕上げました」「一番使いやすいアイスブルーにしました」といった特徴を売りにしているようですが、僕個人としては、517は古着で探すのが一番良いと思います。
やはり、現行品の517よりも、古着でちょうど良い色落ちをしたものを見つけた方が魅力的です。古着だと値段が少し高めになることもありますが、運が良ければ現行品より安く手に入る場合もあります。例えば、メルカリで517を探す際、自分のウエストやレングスに合ったものを見つけると、高いクオリティのものが手に入る可能性が高いです。僕は昔から517をおすすめしていますが、現行品よりもヴィンテージや古着の方が良いと思います。
別注品や現行品が人気なのも理解できます。ただ、古着そのものに抵抗がなければ、加工感や色の美しさを重視する方には古着を頑張って探す方が、より満足のいくものに出会えると思います。僕は別に現行品にこだわっているわけではありませんが、古着だとリンクが貼れないので、今回は現行品を例に挙げています。
517とは、リーバイスのブーツカットモデルです。裾が広がっている、いわゆるブーツカットやフレアパンツと呼ばれるタイプですね。リーバイスでは、646と517が代表的なブーツカットシルエットの品番になっています。646は70年代っぽいデザインで、裾がベルボトム風に大きく広がるタイプ。ジョン・レノンが履いていたイメージのものです。一方、517は膝下から自然に広がる控えめなシルエットなので、初心者にも扱いやすいのが特徴です。
現在、メンズファッションでもブーツカットがトレンドになっていて、これからさらに浸透していくと思います。ただ、646のような派手なブーツカットだと、初心者には少しハードルが高いかもしれません。「形は綺麗だけど、これ自分に合うかな?」と不安になる方も多いでしょう。そういう場合には、517ぐらいがちょうど良いと思います。裾の広がりが控えめでストレートに近い印象なので、履いた時にクッションが出にくく、スニーカーや革靴とも合わせやすいんです。そのため、シルエットが綺麗に出て、足が長く見えるのが517の魅力です。
517を選ぶ際は、ジャストサイズよりもワンサイズ、またはツーサイズ上げて選ぶのがおすすめです。僕の場合、通常ウエストは29〜30インチですが、517では31〜32インチを選ぶことが多いです。このサイズ感だと、少しゆったりとしたフレアシルエットになり、今のトレンドに合った雰囲気になります。逆にジャストサイズで選ぶと、70年代風のレトロ感が強く出ます。それが好きな方には良い選択肢ですが、初心者にはやや難しいかもしれません。
GUのスーパーバギースラックス(2,990円)
続いて、GUのスーパーバギースラックス(2,990円)です。
手元にはありませんが、このアイテムは発売当初から6〜7本は購入しています。撮影用やサイズ違い、色違いなどでいくつか試してみましたが、単純に使いやすいアイテムです。
いわゆるポリエステルを使ったワイドスラックスなんですが、当然ながらウールなどと比べると風合いには差が出ますよね。ワイドパンツは現在、流行を超えて定番化しています。多くのブランドがワイドパンツを展開している中で、ファッション上級者は他の人とは一線を画す雰囲気のものを選びがちです。例えば、ウールやリネンなどの高級素材を使用したアイテムを選ぶことで、同じワイドパンツでも全く異なる空気感を演出できます。
その点で、GUが提供するポリエステル素材のワイドパンツは、風合いに限界があります。価格が2,990円ですので、市場で6–7万円するデザイナーズブランドのワイドパンツと比べると当然風合いは劣りますが、それでも十分頑張っていると言えるでしょう。僕もデザイナーズブランドを含めて多くのワイドパンツを所有していますが、GUのパンツを購入する理由の一つは、気兼ねなく扱える点です。ポリエステル素材はガンガン洗濯しても平気ですし、気軽に履き込むことができます。洗濯機で簡単に洗えるため、デニムやスポーツジャージのような感覚で使えるんですよ。
一方、ウール素材のワイドスラックスは丁寧に扱わないと毛羽立ちが気になることもあります。もちろん、最近では毛羽立ちにくいテックウールのような素材もありますが、希少素材を使うと取り扱いが面倒になる場合もあります。また、高価な分、近所に出かけるときに気軽に履くわけにもいきません。その点、GUのワイドパンツなら、近所のコンビニに行くときでも気軽に履けます。この手軽さが、ワイドパンツをより一般的なアイテムにした理由の一つだと思います。パジャマ感覚で履けるイージーウェアとして、ウールには及ばない風合いながらも、高級感を可能な限り演出している点で、GUは素晴らしい仕事をしていると思います。
ちなみに、GUのワイドスラックスには“バギースラックス”と“スーパーバギースラックス”の2種類があります。スーパーバギーのほうが裾幅が広く、僕はこちらをおすすめしたいですね。初心者だから普通のバギーを選ぶべきと思われるかもしれませんが、全くそんなことはありません。スーパーバギーでも初心者は全然大丈夫です。普通のバギースラックスだと裾幅がやや足りず、ワイド感が少し物足りない印象です。シルエットのメリハリを付けるためにも、太いものはより太く、細いものはより細くするのがポイントです。このスーパーバギースラックスはその点で非常におすすめです。黒を選べば間違いありません。
ストレッチチノタックワイドパンツ(4,990円)
次に、無印良品の“ストレッチチノタックワイドパンツ”(4,990円)についてです。これは地味にすごく良いアイテムです。特に何かとコラボしているわけではなく、無印のインライン商品ですが、シルエットが非常に美しく、チノパンの素材感も素晴らしいです。発色も良く、安価なチノパンにありがちな黄色っぽい色味ではなく、カーキとベージュを組み合わせたような深みのある色合いで、本格的なヴィンテージチノパンに近い雰囲気を持っています。
僕は過去に“サイ”という日本のブランドのチノパンを愛用していました。今でもそのラインのパンツは3万円程度で展開されていますが、無印のパンツはそれに近いニュアンスを楽しめます。もちろん、サイほどの生地感やテーパードの美しさはありませんが、価格を考えれば十分満足できるレベルです。タックも深めに入っており、デザイナーズブランドのような雰囲気を醸し出しています。ユニクロのチノパンと比べると、素材感だけでなく、シルエットもより洗練されています。最初の一本として非常におすすめです。これで満足できなくなったら、次にサイを購入するのも良いでしょう。
リップストップイージーカーゴパンツ
最後に、カーゴパンツについてです。無印良品の“リップストップイージーカーゴパンツ”が非常におすすめです。最近、ユニクロやGUはスポーツ素材のカーゴパンツを多く展開していますが、個人的にはそれらがあまり好きではありません。安価なナイロンやポリエステル素材では、どうしても安っぽさが出てしまうからです。その点、無印のカーゴパンツは天然素材を使用し、本格的なヴィンテージ風の雰囲気を再現しています。
特に、古着屋で見かけるような使い込まれたカーゴパンツの風合いをイメージさせる色味が魅力的です。ウエスト部分はイージー仕様で履きやすく、見た目の重厚感に反して非常に軽量です。余計な装飾を排除することで、シンプルで扱いやすいアイテムに仕上がっています。ヴィンテージ好きの方でも納得できる一着だと思います。
以上、初心者向けのマストバイパンツ5選をご紹介しました。ショートパンツ、スラックス、チノパン、デニム、カーゴパンツとバリエーション豊富なラインナップです。どれも間違いないアイテムなので、ぜひチェックしてみてください。