今日はロンT決定ということで、この時期に誰もが着たくなるロンT(長袖のTシャツ)についてお話しします。
正直なところ、半袖よりもロンTを着る時期のほうがかなり長いです。
なぜなら、ロンTは素材次第では袖をまくって夏でも使えますし、春、夏、秋、そして冬にはインナーとしても活用できるので、春夏秋冬の4シーズン使えるアイテムだからです。
しかし、ユニクロやGU、無印良品などを見ても、ロンTの種類が多すぎて選ぶのに迷ってしまいますよね。
そこで今回は「ロンT決定戦」というテーマで、これら3ブランドのロンTを全部チェックし、主要な品番をレビューしていきます。
どんな特徴があるのか、このロンTは誰におすすめなのかを端的に説明しますので、これからロンTを買おうと思っている方、ぜひ参考にしてみてください。
「どうせ長袖のTシャツなんてみんな同じでしょ?」と思っている方もいるかもしれませんが、実は全然違うんです。
今日はまず、ロンTの見分け方について解説します。
これを最後までご覧いただければ、服がさらに好きになること間違いありません!
ロンTの種類
まず、ロンTについて簡単に解説していきます。ロンTを見極めるポイントは大きく分けて2つあると思っています。
ただその前に、お洋服の基本について触れておきましょう。
洋服の印象は、大きく「デザイン」「シルエット」「素材」の3つの要素で決まります。この素材には「色」も含まれると考えています。この3つの要素のどれかが異なることで、違う使い方ができたり、違う印象を与えたりするわけです。逆に言えば、この3つが同じであれば、ほぼ同じ印象を与える服になるということですね。
特にメンズのロンTの場合、無地のものがほとんどなので、デザインの違いはあまりありません。
例えば、ポケットが付いているかいないか、ネックが広いか狭いかといった程度の違いです。
大きなデザインの変化があるのは、例えば大胆な切り替えやプリントが入っている場合などですが、今回取り上げるのはあくまで「無地のロンT」です。そのため、メンズの無地ロンTでは、デザインの違いはほぼないと言えます。
では何が違うのかというと、シルエットと素材です。
たとえば、丈が長い短い、身幅がゆるいタイト、肩幅が広い狭いといったシルエットの違いは確かに存在します。
そして、素材の違いも重要です。色ももちろん違いはありますが、選ぶ色は多くの人が黒や白、グレーなどのベーシックカラーに偏りがちです。
結果として、ロンTの違いを決定付ける要素は「素材」と「シルエット」になるわけです。
おしゃれかどうかは、みんなが選んでいるものとどこかが違うからこそ評価されます。
みんなと同じ着こなし、同じ雰囲気では「おしゃれだね」とは言われませんよね。どこかに差別化のポイントがないと、おしゃれかどうかの判断基準にならないのです。
では、ロンTの場合、どこで差別化ポイントが生まれるのかというと、今お話しした通り「デザインはほぼ一緒」「色も似たようなもの」という状況なので、差別化は「素材」と「シルエット」で行われます。
まず「素材」による違いですが、大きく2つに分けられると考えています。それが「ヨーロッパモード」と「アメリカンカジュアル」です。
ヨーロッパモードの素材は、光沢感があってサラサラとした落ち感が特徴です。上品でモードな印象、いわゆるクリーンな雰囲気を持っています。一方、アメリカンカジュアルは、がっしりとした素材感が特徴で、厚手でしっかりとした肉感があります。艶感は少ないものの、耐久性が高く、カジュアルで男らしい印象を与えます。
もちろん、ヨーロッパにもがっしりとした素材感のブランドはありますし、アメリカにもサラサラとした素材感のブランドは存在します。ただ、全体の印象として「ヨーロッパ=サラサラで上品」「アメリカン=がっしりしてカジュアル」という認識は、多くのファッション好きが共通して持っている考え方だと思います。
このように素材の差別化ポイントを「サラサラで上品なヨーロッパ風」か「がっしりとしたアメリカンカジュアル風」かに分けて考えることができます。どちらが良い悪いという話ではなく、あくまで印象の違いを示しているだけです。
次に「シルエット」についてですが、現代のヨーロッパモードでは「オーバーサイズ」が主流となっています。
ヨーロッパのカジュアルファッションは、ゆったりとしたサイズ感が特徴です。一方で、アメリカンカジュアルは、タイトなジャストフィットが基本です。これについて誤解している人もいるかもしれませんが、洋服好きならおそらくわかることでしょう。
アメリカンカジュアルは、一般的にオーバーサイズではありません。土臭く、粗野なイメージが先行しているため、オーバーなアイテムをざっくり羽織るスタイルを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、実際はタイトフィットが多いのです。
アメリカ人のスタイルを連想すれば理解しやすいと思います。例えば、映画で見るようなアメリカ人は、ぴったりしたTシャツをよく着ています。そして、デニムもシワやヒゲ、アタリがしっかり出ているものが多いですよね。
これは、タイトに履くことでシワが生まれ、そこから色落ちが発生し、独特の風合いが出てくるためです。一方、ヨーロッパのデニム、例えばアーペーセー(A.P.C.)やフレンチデニムなどは、ゆったりしたサイジングが主流で、シワやアタリがあまり出ません。
ヨーロッパのカジュアルファッションでは、Tシャツもゆったりめのサイズ感で着ることが一般的です。それに対してアメリカンカジュアルでは、筋肉質な体型を強調するかのように、ぴったりとしたTシャツを着る傾向があります。そのため、体を大きく見せる効果もあるのでしょう。また、デニムもタイトフィットのものが多く、ヒゲやアタリが出やすい特徴があります。
アメリカンカジュアルの素材は、肉厚でがっしりとしたものが多く、ワイルドで男らしい雰囲気を醸し出します。一方で、ヨーロッパの素材は、サラサラとした上品な雰囲気が特徴です。
シルエットに関しても、オーバーサイズのほうがヨーロッパらしい上品さを感じさせますが、ジャストフィットのシルエットはアメリカンカジュアルらしい男臭さが引き立ちます。もちろん、素材とシルエットの組み合わせによって印象は変わりますが、基本的にはこの二つの要素がスタイルの軸となっています。
ユニクロのロンT
では、具体的にユニクロのアイテムについて解説します。ユニクロの製品は、これらの異なるスタイルの良さをうまく取り入れており、どちらの雰囲気も楽しむことができます。例えば、ユニクロUのTシャツは、アメリカンカジュアルらしい肉厚な素材感と、ヨーロッパの上品さを感じさせるシルエットが特徴です。また、デニムコレクションも幅広いサイズ展開があり、タイトにもゆったりにも対応できるよう設計されています。
ユニクロのアイテムを選ぶ際には、どちらのスタイルを意識したいのかを考えると良いでしょう。アメリカンカジュアルの男らしい雰囲気を出したいなら、ジャストフィットのTシャツやデニムを選びましょう。逆に、ヨーロッパらしいリラックスした雰囲気を楽しみたいなら、少しゆとりのあるシルエットのアイテムを選ぶのがおすすめです。
このように、ヨーロッパとアメリカのカジュアルファッションの違いを理解することで、自分に合ったスタイルをより深く楽しむことができるでしょう。そして、ユニクロのようなブランドをうまく活用すれば、双方の良さを取り入れたコーディネートを簡単に楽しむことができます。これを機に、自分のファッションスタイルを見直してみるのも良いかもしれませんね。
すごく幅広い層におすすめできるTシャツなので、迷ったらこれを買うのは全然アリだと思います。続いて、ユニクロ以外のブランドを見てみましょう。次はGUに行きます。
ガッシリ&オーバーなハイブリッドTシャツ
GU ヘビーウェイトクルーネックT長袖(1,290円)
このTシャツは、先ほど紹介したユニクロのウォッシュコットンクルーネックTシャツと非常に似たコンセプトの商品です。ガッシリとした素材感で耐久性が高く、アメリカンカジュアルな雰囲気を持ちながら、サイズ感はオーバーサイズで、ヨーロッパのトレンドを意識したデザインになっています。
素材にはヘビーオンスのコットン100%を使用していて、一部の色ではポリエステルが少し混ざっていますが、基本的には綿100%です。とても良いアイテムですが、個人的にはユニクロのウォッシュコットンクルーネックの方が好みですね。
理由としては、ユニクロの方が生地のランクが上だと感じるからです。GUのコットンは、どこか「中国のローカル生地っぽいな」と感じさせる部分があります。もちろん、悪い生地ではないし、ヘビーオンスでしっかりしているのですが、やや頼りない印象があるんです。
価格差も影響していると思います。GUが1,290円で、ユニクロは1,990円。この価格差が生地のクオリティの差として出ている印象ですね。また、GUは日本国内だけで展開していますが、ユニクロはグローバルで展開しているブランド。その生産規模の違いも影響していると思います。
実際に触って比べると分かるのですが、ユニクロの方が生地がしっかりしていて、光沢感も程よくあって、「これ、良い生地使ってるな」と実感できます。一方、GUの方はファストファッションっぽい印象が残ります。どちらが良いかは好みの問題ですが、個人的には生地のクオリティで選ぶならユニクロをおすすめします。同じコンセプトのTシャツなら、少しでも良い素材の方が良いと思います。
サラサラ&オーバーなヨーロッパモードTシャツ
GU ドライポンチクルーネックT長袖(1,290円)
これ、本当に気に入っています。昨年も愛用していましたし、今年もすでに3枚買いました。というのも、この間出張で大量に汗をかいて汚れてしまい、ホテルで捨ててしまったんです。安いし、「まぁ、また買えばいいか」と思って。そのくらい気軽に使えるTシャツです。
ただ、3XLが完売していたので、在庫がなくなる前にXLとXXLを2枚注文しました。それくらいお気に入りのTシャツです。
このTシャツの魅力は素材感です。コンセプトとしては、ユニクロのエアリズムコットンとほぼ同じです。表面は天然繊維のような風合いで、裏側にはポリエステル素材を使用しています。しかし、エアリズムコットンよりも形が綺麗で、素材感も滑らかでシルキーです。
エアリズムコットンは少しスウェットっぽさがあるためカジュアルな印象が強めですが、このドライポンチTシャツはさらに薄く、サラサラしているので、ヨーロッパのハイブランドっぽい雰囲気を出しやすいんです。
例えば、モード系のアイテムと合わせてもシックに決まりますし、普通のチノパンと合わせても全く違和感がありません。さらに1,290円という価格が非常に魅力的。今回紹介するTシャツの中で最安値です。特にブラックがおすすめなので、ぜひ試してみてください。
サラサラ&ジャストな「無印」のTシャツ
無印 紳士 天竺編みクルーネック長袖Tシャツ(1,290円)
無印良品のこのアイテムは、素材に綿60%とポリエステル40%を使用していて、サラサラとした触感が特徴です。ユニクロやGUのTシャツと比べると、サイズ感はジャスト寄りで、肩幅も少し詰められており、全体的にスッキリしています。
ヨーロッパっぽい上品な雰囲気を持ちながら、サイズ感はアメリカンなリラックス感を感じさせる絶妙なバランスです。例えば、「サラサラとした素材感が好きだけど、ジャストすぎるのは嫌だ。でも、オーバーサイズすぎるのも子どもっぽい…」という方にはぴったりのアイテムだと思います。
まとめ
今回の動画では、ユニクロ・GU・無印良品の長袖Tシャツを徹底比較し、それぞれの特徴を解説しました。「サラサラ」か「ガッシリ」か、「オーバーサイズ」か「ジャストサイズ」かというポイントで分けて説明しましたが、どれを選んでも間違いありません。
個人的には、GUのドライポンチTシャツが一番のお気に入りです。
ただ、もう少し予算を出せるなら無印の撥水プルオーバーもおすすめです。そして、アメリカンカジュアルが好きな方には、ユニクロのウォッシュコットンTシャツや無印のフットボールTシャツがおすすめです。