今日は「2024年、初心者が買うべき靴はこの5つ!」というテーマでお話しします。
今回は靴特集です。無印良品やユニクロ、GU、ZARAなど、さまざまなブランドが靴を展開していますが、初心者の方にとってはどれを優先して買えば良いのか、どれが本当に必要なアイテムなのか分かりにくいですよね。
そこで今回は、ビジネス用、ビジネスカジュアル、普段使い用など、さまざまなシーンに対応できる「初心者が買うべき5足」を僕がご紹介します。
私は業界歴も長く、年間で3,000万円以上を洋服に使っているので、おそらく業界でもトップクラスの知識と経験を持っていると自負しています。
そんな僕が厳選した5足をぜひ参考にしてみてください。最後までご覧いただけると嬉しいです。
無印良品紳士 疲れにくい革の端材を再利用したローファー
こちらのローファーは、以前も僕のYouTubeチャンネルで紹介したことがあるアイテムですが、本当に良いアイテムだと思います。
具体的な使用シーンとしては、ビジネスカジュアルから普段使いまでシームレスに対応できるデザインです。
ただし、このローファーは完全なフォーマルな場面には適しません。その理由を詳しく説明しますね。
このローファーは、アッパーのデザインこそローファーですが、ソール部分がスニーカーのような仕様になっている「ドレススニーカー」のような位置づけの靴なんです。
そのため、カジュアルでも使えますし、ビジネスカジュアルでも問題なく使えます。ただし、冠婚葬祭などのフォーマルな場では不向きです。
冠婚葬祭で適した靴といえば、内羽根式のストレートチップが一般的です。
特に、靴底(ソール)がレザーでできているものが最もフォーマルとされています。
ストレートチップとは、つま先部分に横線が入ったデザインの靴のことです。
また、フォーマルな靴ほど紐付きのデザインが多く、紐のないローファーはフォーマル度が低い簡易的な革靴として扱われます。
ローファーはもともと、「紐を結ぶ必要がなく、簡単に履ける靴」として開発されたものです。
この合理的な発想からイギリスで誕生しましたが、広めたのはアメリカ人です。アメリカ人は合理主義を好む国民性があり、服装にもその影響が見られます。
たとえば、スーツやネクタイといったヨーロッパ発祥の服装は、美しさや格式を重視して発展してきましたが、アメリカではより機能性を重視する傾向があります。
ローファーもその一例で、「紐を結ぶ手間が省ける」という特徴からビジネスシーンで広まりました。
同じように、ボタンダウンシャツもイギリスで発明され、アメリカで広まったアイテムの一つです。
無印ローファーの特徴と使い方
今回紹介する無印良品のローファーは、アッパーはローファーデザインですが、ソール部分はスニーカーソールを採用しています。
そのため、一般的なローファーよりもさらにカジュアルな印象を持つ靴です。使用シーンとしては、普段着やビジネスカジュアル、あるいは服装規定が緩やかな会社でのビジネスシーンなどが想定されます。
一方で、冠婚葬祭やフォーマルな場では、このローファーは不向きです。ソールがスニーカー仕様になっているため、どうしてもカジュアルな印象が強くなります。
ただ、最近では冠婚葬祭でもそこまで厳しく言われなくなり、ローファーを履いているからといって問題視されることは少ないです。
それでも、よりフォーマルな場では、紐付きのストレートチップを選ぶのが無難でしょう。
無印良品のこのローファーは、普段使いからビジネスカジュアルまで幅広く対応できる万能アイテムです。
特に、服装規定が厳しくない企業に勤めている方や、カジュアルなシーンでビジネスライクな印象を出したい方には非常におすすめです。
価格も8,990円と手頃で、初心者の方が最初に選ぶにはぴったりの一足だと思います。
ドレススニーカー
ドレススニーカーとは、スニーカーのソール(靴底)を使用しつつ、アッパー(靴の上部)には革靴のようなデザインを取り入れた靴のことです。
しかし、スニーカーソールを採用するとどうしても丸みを帯びたカジュアル寄りのデザインになりがちです。
その結果、ビジネス用途では「カジュアルすぎる」と判断されるケースも少なくありません。
また、靴作りは基本的に「ソール選び」から始まるため、多くのブランドは既存のソールを使用しています。
ソールを一から開発するには高額なコストと大量の生産ロットが必要になるため、無印やGUなどのブランドでは、工場で既に用意されているソールを活用するのが一般的です。
このように、既存のスニーカーソールを活用すると、どうしても「スニーカーっぽい」見た目になってしまうのです。
今回の無印良品のローファーは、この「スニーカーっぽさ」を感じさせないシャープで洗練されたデザインが特徴です。
他のドレススニーカーに比べ、非常に美しいフォルムを実現しており、特にビジネスカジュアルの場面で大活躍するでしょう。
さらに、今年はローファー自体がトレンドアイテムとなっています。
たとえば、ディオールなどのハイブランドはこれまでランウェイでスニーカーを多用していましたが、今年はローファーを多く採用しています。
そのため、ローファーの名作が次々と市場に登場しており、この無印のローファーもトレンドに合った名品と言えるでしょう。
革の端材を再利用したエコ素材
このローファーには、革靴の製造過程で発生する「端材」が使用されています。端材を一度粉砕し、それをシート状に加工する技術が用いられており、このシートを使用して靴を製作しています。
リサイクルレザーと呼ばれるこの素材は、見た目や質感が通常の革とほとんど変わりません。厳密には「100%純粋なリアルレザー」とは言えませんが、合成皮革(フェイクレザー)よりもクオリティが高く、革本来の風合いや耐久性を兼ね備えています。特に、この価格帯(8,990円)でこれほどのクオリティを実現しているのは驚異的です。
スニーカー
3つ目。今回はスニーカーです。
グリーンレーベル リラクシングの「ジャーマントレーナースエードスニーカー」、税込9,790円をご紹介します。
正確には、ジャーマントレーナーというブランドにグリーンレーベルが別注をかけたモデルです。
これはすべてリアルレザーで作られていて、通常のスニーカーに多いメッシュや合皮などの切り替えが一切ありません。なぜ普通のスニーカーが複数の素材を使うのかというと、関税率の問題があります。
多くのメーカーは、少しでも価格を抑えて消費者に届けたいと思っているので、リアルレザー100%で作るのは難しいのです。
実際、レザーの使用率が50%を超えると、靴が「革靴」として扱われ、関税率が大幅に上がります。
現在、関税率はおよそ60%ほど。非常に高額になってしまうため、デザイナーもさまざまな素材を組み合わせてコストを抑えているのです。
バレンシアガなどのスニーカーでよく見かける切り替えの多いデザインも、実は関税を抑えるための工夫です。
リアルレザー100%で作ると価格を抑えるのが難しいため、多くのメーカーがこうした工夫を取り入れています。
しかし、このジャーマントレーナーはリアルレザー100%にもかかわらず、税込9,790円という価格を実現しています。
その上、フォルムがシャープでスラックスやワイドパンツにも合わせやすい万能なデザインです。
切り替えがなく、大人っぽい印象に仕上がっています。この価格は本当に驚きです。
この商品はMBチャンネルで何度もおすすめしているので、在庫が少なくなっている可能性がありますが、毎年展開されているので、気になる方は再入荷を待つのも良いでしょう。
リアルレザーダービーシューズ
続いて4つ目。GUの「リアルレザーダービーシューズ」税込4,990円です。
GUでは多くのリアルレザーシューズが販売されていますが、今回はこのダービーシューズをピックアップしました。
現在は完売している商品もありますが、ストレートチップやワークブーツ風のデザインなども展開されてきたので、今後も期待できるラインナップです。
このダービーシューズはビジネスでもフォーマルでも活用できる万能な一足です。
結婚式などでも問題なく履けるでしょう。
もちろん、厳密な場面ではストレートチップの方が良いかもしれませんが、実際にはそこまで細かく見られることは少ないです。
葬儀用に1足用意しておくのが理想ですが、それ以外では十分に活用できます。
GUのシューズは、リアルレザーを使用しつつもコストパフォーマンスが非常に高く、初心者にもおすすめのアイテムです。
レザーミュール
最後に5つ目。ZARAの「レザーミュール」税込22,990円をご紹介します。
初心者向けというよりは「脱初心者向け」のアイテムかもしれませんが、非常におすすめです。
このZARA別注のミュールは、厚底のプラットフォームソールを採用しているためスタイルアップ効果が期待できます。
また、毛足の長い特殊なレザーを使用しているため、ラグジュアリーな印象を与えます。
デニムの上下のようなカジュアルなスタイルに合わせると、アメカジに上品さが加わり、絶妙なバランスのコーディネートが可能です。デニム以外にもワイドパンツやスラックスなど幅広いスタイルに対応できる点も魅力です。
以上、初心者が買うべきおすすめの靴5選をご紹介しました。